Blindfold

iPhoneとSafariでuBlock Originは使える? uBlock Origin Liteでできること・できないこと

PCのブラウザからiPhoneに移ってきた人の多くが、一度はApp Storeで「uBlock Origin」を検索します。長年iOS版は存在せず、検索しても無関係な類似アプリばかりが並んでいました。

状況が変わったのは、uBlock Originの原作者であるRaymond Hill氏(gorhill)が、iPhone、iPad、Mac、Vision ProのSafari向けにuBlock Origin Liteをリリースしたときです(iOS 18.6以降が必要)。本家の開発者による無料で信頼できるブロッカーが欲しいなら、今はApp Storeから入手できます。

ただし、名前の「Lite」は文字通りの意味です。iOSにおけるAppleのWebKitエンジンの仕組み上、uBlock Origin LiteはFirefoxやChromeのPC版拡張機能よりもずっとシンプルな設計になっています。ここではiPhoneでできること、省かれている機能、そしてBlindfoldのようなiOS特化型ブロッカーが向いているケースを整理します。

uBlock Origin LiteがPC版uBlock Originと違う理由

PC版のuBlock Originはブラウザの通信経路に直接入り込み、バックグラウンドプロセスですべてのリクエストをリアルタイムに判定します。iOSのSafariでは拡張機能にその動作が許可されていません。代わりにAppleは、Safariコンテンツブロッカーがあらかじめフィルターリストを静的な宣言型ルールセットに変換し、Safari自身がページ描画時に適用する仕組みを義務付けています。

uBlock Origin Liteはその宣言型モデルに合わせて作られています。完全無料かつオープンソースでデータ収集も一切なく、実績のあるフィルターリスト(uBlock独自フィルター、EasyList、EasyPrivacy、Peter Loweのリスト、地域別リスト)を内蔵しています。設定 > アプリ > Safari > 機能拡張で有効にすれば、サイトごとのスライダーで「フィルタリングなし」「基本」「最適」「完全」の4段階を切り替えられます。

iPhone版uBlock Origin Liteで省かれている4つの点

PC版uBlock Originの高度な機能を使い慣れている人や、モバイルでニュース、掲示板、読み物サイトをよく読む人は、iOS版で次の4つの制約に突き当たります。

  1. カスタムルール(My filters)や外部リストURLの追加ができない。 自分でフィルタールールを書いたり、外部のフィルターリストURLを購読したりすることはできず、アプリ内蔵のリストのみを使います。
  2. フィルター更新がApp Storeのアプリ更新待ちになる。 宣言型ルールが毎日のオンライン配信ではなくアプリのビルドに同梱されるため、アプリ更新の合間に現れた新しい広告レイアウトが通り抜けることがあります。
  3. 広告跡の空白枠や遅れて出るモーダルが残る。 モバイルページは広告をサイト自身の枠で囲んだり、読み込み後にメルマガやCookieのモーダルを出したりすることが多く、白い空白枠やスクロール不能な画面が残りがちです。
  4. Safari内のみが対象。 SafariとSafari View Controller内だけをフィルタリングし、iPhone上の他のアプリには効きません。

Blindfoldがその隙間をどう埋めるか

Blindfoldは、静的なコンテンツブロッカーだけでは手が届かない部分を補うためにiPhoneとiPad向けに作られています。

  • すべてのルールが見えて編集でき、毎日自動更新: 3つのネイティブSafariコンテンツブロッカー(広告、プライバシー、迷惑要素)で20万件以上のルールを毎日オンライン更新します。全リストの中身を確認でき、独自ルールの作成、.txtやJSONの読み込み、外部フィルターURLの購読にも対応しています。
  • ページ内で使える要素ピッカーと「ブロック中を表示」: Safariでこのページの要素を隠すをタップすれば、残った要素をタップして-と+で枠の広さを調整し、編集可能なドメインルールとして保存できます。サイトの表示が崩れたときはブロック中を表示をタップすると、非表示の要素がページ上でアンバー(琥珀色)の枠でハイライトされ、ブロッカー全体をオフにせず必要な要素だけを許可できます。
  • 新型広告を捉えるオンデバイスAI: ページ読み込み後、Appleのオンデバイスモデルが怪しい要素を端末内で検査し、そのドメイン専用の非表示ルールをiPhone上で作成します。閲覧内容が端末の外に出ることはありません。
  • モバイル特有のページ防御とシステム全体フィルタリング: Cookie同意バナーの自動拒否、固まったスクロールのロック解除、App Storeへの強制転送ブロック(Safariに留まる)に加え、iOS 26ではAppleのURL Filter APIとプライベート情報検索を使ったBlindfold Everywhereで他アプリの広告・トラッカー通信もフィルタリングします。

uBlock Origin LiteとBlindfoldの比較

uBlock Origin Lite Blindfold
料金 無料(オープンソース) 年額$19.99(7日間無料)、週額$1.99(3日間無料)、買い切り$69.99
フィルター更新 App Storeのアプリ更新時 毎日オンラインで自動更新
カスタムルール・外部URL iOS版では非対応 カスタムルール編集、ファイル読込、外部URL購読に対応
ページ内ツール サイト別モードスライダー 要素ピッカー(-/+) + アンバー枠の「ブロック中を表示」
新型広告への対応 静的リストのみ 読み込み後にオンデバイスAIが編集可能なローカルルールを作成
ページ防御機能 静的な迷惑要素リスト Cookie自動拒否、スクロール解除、Safariに留まる転送防止
Safari以外の保護 Safariのみ iOS 26 URL Filter APIによるBlindfold Everywhere
対応環境 iPhone、iPad、Mac、Vision Pro(iOS 18.6以降) iPhone、iPad(iOS 26以降)

どちらを選ぶべきか

無料のSafari広告ブロッカーが欲しくて、普段読むサイトが標準フィルターリストでカバーできるなら、uBlock Origin Liteを入れてください。無料アプリで解決するなら有料アプリにお金を払う必要はありません。

カスタムルールや外部リストのURL購読、新型広告を捉えるオンデバイスAI、邪魔な要素を消したりブロック箇所を確認したりできるページ内ツール、そしてiOS 26でのシステム全体フィルタリングが必要なら、Blindfoldを無料で試すか、App Storeで入手してください。詳しくはiPhoneで広告をブロックする方法やiPhone向けSafari広告ブロッカーおすすめ比較もあわせてご覧ください。